2020 年 76 巻 2 号 p. I_875-I_880
東京湾では,水環境再生を図るためリサイクル材の活用が検討されている。そこで,実海域における干潟や浅場への造成材料に活用するため,安全性と有効性の観点から検証するシステムを開発した.安全性の検証は,全排水毒性システム(WET試験)の考え方を参照し,実験水槽を用いた疑似現場実験より実施した.有効性の検証では,リサイクル資源を敷設した試験区と,天然砂を敷設した対照区の調査結果を基に,干潟が有する7つの生態系機能を得点化し,重回帰分析により試験区と対照区の機能差を定量化した.1期試験(石炭造粒物,フェロニッケルスラグ),2期試験(建設発生土)を実施し,検証システムの妥当性を確認した.