2021 年 77 巻 2 号 p. I_415-I_420
筆者らは,溶液型薬液注入工法1)によって液状化対策を実施した場合に,サンプリング時に乱れの影響を受けやすい一軸圧縮試験による品質確認方法に代えて,原位置における動的コーン貫入試験を導入することで,改良後における一軸圧縮強さを適切に推定する方法を示した2).しかし,建設残土等で埋め立てられた地盤は,土性のばらつきが大きく,薬液が注入されているにも係わらず,改良前後の動的コーン貫入試験の差である⊿Nd値では改良効果を判断できない場合がある.本論文は,この事象に対して,土性に応じた複数の指標を用いて総合的に改良効果を評価する方策を検討したものである.