2021 年 77 巻 2 号 p. I_541-I_546
2012年に国土交通省がCIM(2018年よりBIM/CIMと呼称)の概念を発表してからすでに8年が経過している.港湾工事では2017年度から試行工事として始まり,2023年度には例外を除きすべての工事がCIM対象工事となる予定である.CIMとは調査・設計・施工・維持管理のすべてのフェーズにおいて,3次元情報を中心とした情報蓄積及び活用を目的としている.施工においては3次元で施工計画を行い,施工前に干渉等の不具合や,より安全で効率的な施工方法を発見し,その結果をいかに正確に現場で実施できるかの管理に活用している.今後これらのデータを活用する方向性を,従来のデータ構築方法や,現状での活用方法及び将来性を元に検討したものである.