2021 年 77 巻 2 号 p. I_823-I_828
鎌倉海岸七里ヶ浜地区を対象として空中写真による汀線変化解析を行った.また,BGモデルを用いて2009~2019年の地形変化を再現し,七里ヶ浜では西寄りからの斜め入射波の作用下で,稲村ケ崎を超えて約4,000m3/yrの沿岸漂砂が流出したことが侵食要因であった可能性が高いことを明らかにした.その上で,当海岸を保全するために必要とされる養浜量について検討したところ,稲村ヶ崎の西側隣接部において約1万m3/yrの養浜を実施すれば汀線の前進を図ることができることが分かった.