2021 年 77 巻 2 号 p. I_865-I_870
富栄養化した閉鎖性水域の底質溶出水が水圏生態系に如何なる影響を及ぼすかについて,マイクロコズムWET試験によるエコシステムレベルでの影響評価解析を試みた.谷津干潟の最奥部である船溜り(ふかんど)と最前部である三角干潟(ヨシ原)で採取した底泥について評価解析を行ったところ,構造パラメータ(個体数),機能パラメータ(DO,P/R比)のいずれについてもマイクロコズム無影響濃度(m-NOEC)は40%(<80%),毒性単位(TU)は1.25となり,谷津干潟の底質溶出水は水圏生態系に大きな影響を及ぼしていないと評価され,外部負荷に比べて影響は小さいと考えられた.