2021 年 77 巻 2 号 p. I_883-I_888
平塚・大磯海岸を対象として,空中写真と衛星画像をもとに1954~2020年の海岸線変化を調べるとともに,現地調査により侵食状況を確認した.平塚海岸では堤長350mの離岸堤(平塚ヘッドランド)が造られた後,大磯港近傍から離岸堤背後へと砂が輸送され,土砂投入が行われた.この結果,離岸堤背後には規模の大きな舌状砂州が形成された.この間の地形変化をBGモデルを用いて再現した.計算によれば,大磯港の東側隣接部では今後も緩やかな堆積が続くので,堆積土砂を花水川河口東側区域へ戻して浜幅を確保するサンドリサイクルを行うことが必要とされる.