2021 年 77 巻 2 号 p. I_967-I_971
土木学会論文集 B3(海洋開発)特集号, Vol. 76, No. 2, I_432-I_437において,数値解析に用いた地盤要素(砂層 1 [Dr=50%])に関して,要素シミュレーションにおけるパラメタフィッティングの目標値(室内試験結果)に誤りがありました.そのため,フィッティング目標(液状化強度)を正しい実験結果に基づいて訂正したうえで,パラメタフィッティングを再度実施し,液状化特性パラメタ(w1, p1, p2, c1)を再設定しました.なお,要素シミュレーションのフィッティング目標である液状化強度は,当初の液状化強度よりも大幅に低く見直す必要がありましたが,元論文での簡易設定法により設定した変形特性は変更せずに,液状化特性のみを再設定した条件で動的解析を実施すると,地盤が不安定化することが確認されました.そのため,液状化特性以外に,地盤の変形特性についても,室内試験結果に基づく精度の高い設定が必要となったことから,変形特性パラメタのうち,基準初期せん断剛性Gmaおよび基準初期体積弾性係数Kmaについて,元論文での相対密度Drから推定する簡易設定法から,室内試験結果(三軸圧縮試験結果)に基づき設定する方法に変更することとしました.よって,本訂正においては,砂層 1および砂層 2の両要素について,変形特性パラメタの見直しと液状化パラメタの再フィッティングを実施しています.また,解析に使用した入力加速度は,検討ケースごとに計測時の誤差が含まれていることを確認したため,加速度時刻歴を補正して解析に使用することとしました.以上の条件変更のもと2次元の解析計算を再度実施し,関連する図表および一部本文の訂正,ならびに参考文献の追加をいたしました.