土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.38
カルシア改質土施工時のCO2排出量の試算と低減方法の検討
田中 裕一浜谷 伸介野中 宗一郎中川 雅夫
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2022 年 78 巻 2 号 p. I_157-I_162

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抄録

 カルシア改質土は,浚渫土とカルシア改質材を混合した材料であり,干潟・浅場の造成材,埋立材,深掘跡の埋戻材,護岸の裏込材等として広く使用されている.また,カルシア改質材は鉄製造過程の副産物のため,セメント固化処理土と比較してカルシア改質土のCO2排出量は小さい特徴がある.一方で,カーボンニュートラル社会を目指す上で,カルシア改質土の施工時のCO2排出量を低減することも重要となる.

 そこで,カルシア改質土の施工条件を想定し,CO2排出量を試算した結果,カルシアバケットの使用によりバックホウ混合時のCO2排出量は40%程度抑制された.また,カルシア落下混合船を使用しカルシア改質土をトレミー投入することより,施工時全体のCO2排出量をバックホウ混合-グラブ投入と比較して30%以上CO2排出量を削減することが可能であった.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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