2022 年 78 巻 2 号 p. I_163-I_168
消波ブロックは施工延長が長大であることやブロック直上での作業が安全管理上困難なことから,「ICT機器を用いた測量マニュアル(ブロック据付工編)」も最新の研究を踏まえて更新されるなど,UAV測量の活用が期待されている.しかし,消波ブロックの取得点群データの評価・活用方法について検討した事例は少なく,活用にあたって十分な知見が不足している.そこで本研究では,模型や現地で取得したデータを用いて消波ブロックの点群特性を把握し,活用に向けた評価手法の検討を行った.
その結果,点群データを用いた外観での確認手法の適用性と設置向きにおける消波ブロックの点群特性を踏まえた面的評価検討を行い,最高値を採用することで面的評価が可能であることが確認できた.施工延長に長大な消波ブロックの出来形,現状把握に有効な手段であり,今後の効率的な管理への適用が期待できる.