2022 年 78 巻 2 号 p. I_265-I_270
浮体式スパー型洋上風車施工でのスパー型浮体曳航において,横波作用時ならびに回頭時の動揺特性を把握するための水理模型実験を行った.横波作用下の曳航では,波周期や曳航速度が増加するにつれてRoll方向の動揺量が増加する傾向を確認した.回頭曳航実験では,曳航速度に対して回頭半径が小さい場合に遠心力によってスパーが外側に大きくRollingする現象を確認し,施工時における曳航速度と回頭半径による動揺量の評価を行った.また,補助曳船の有無による違いに着目し,補助曳船がないケースにおいては,波周期が小さくなると波漂流力が大きくなるため,回頭できない現象を確認できた.そのため,回頭曳航施工における補助曳船の必要性を確認した.