土木学会論文集B3(海洋開発)
Online ISSN : 2185-4688
ISSN-L : 2185-4688
海洋開発論文集 Vol.38
底泥に炭素を固定する難分解性物質の形成
坂井 友亮田多 一史広兼 元日比野 忠史
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2022 年 78 巻 2 号 p. I_631-I_636

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抄録

 沿岸域のブルーカーボン効果は,アマモ等の海性植物による炭素固定が研究の中心にある.一方で,定量的に炭素固定効果を推定するためには,底泥に蓄積される有機物の定量測定が必要となる.本研究では,過剰な有機物の流入する海底から堆積有機泥を採取し,石炭灰造粒物(GCA)による有機物の難分解化実験を現地で実施した.この実験において,GCA混合層内で生態系が再生された土壌の有機泥性状の分析により,有機泥の難分解化について検討を行った.検討の結果,GCAから溶出するイオンはCODの低減等を促進させると同時に,難分解性物質を形成することが示唆された.

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© 2022 公益社団法人 土木学会
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