2022 年 78 巻 2 号 p. I_835-I_840
本研究は管理型海面処分場の早期安定化と地球温暖化対策のため,アルカリ化した処分場の保有水をウルトラファインバブル(UFB)化したCO2を含む気体で飽和させたUFB水により中和することを目的とする.本実験では,高さ3mの鉛直カラムを用いて模擬保有水にUFB水を注水した際の中和反応の拡散挙動を把握した.その結果,UFB水と模擬保有水の温度差や密度差が僅かな場合,UFB水は上方に拡散し中和することが確認できた.アルカリ化した実際の管理型海面処分場に適用する際には,対象とする保有水とUFB水の水温や密度を事前計測し,UFB水の注水水深を決定することで,効率よくpH低減できる可能性を示唆した.