2015 年 71 巻 3 号 p. I_17-I_23
世界標準の平坦性指標である国際ラフネス指数(IRI)は,局部的な路面の変状に対して,過小評価されるという課題がある.本研究では,局部変状区間の縦断プロファイルを9オクターブバンドに分割し,分割したバンドごとの最大振幅を算出する手法により,局部変状評価に適したIRIの算出延長を明らかにした.また,道路利用者が不快と感じる路面の補修推奨値を,路面評価型ドライビングシュミレータを用いた被験者評価試験により検討した.その結果,局部変状路面の補修推奨値として,10m評価基準長のIRIを8mm/mとすることを提案した.また,高速道路によせられた道路利用者の意見と,その区間のIRIを照査したところ,提案した補修推奨値の妥当性が確認できた.