2015 年 71 巻 3 号 p. I_217-I_223
鉄道における有道床軌道では路盤陥没が発生する場合がある.しかし,路盤材料に対する繰返し載荷前後での剛性変化や飽和度上昇時の沈下特性に関する実験データは少ない.そこで本研究では,実際の道路で使用されている路盤材料に対し,繰返しおよび浸水三軸試験,ベンダーエレメント試験およびX線CTスキャンを行い,浸水時の沈下特性および繰返し載荷に伴うせん断剛性率の変化とそのメカニズムについて検討した.その結果,繰返し載荷に伴い体積ひずみは増大するものの,浸水時の体積圧縮は確認できなかった.また,繰返し載荷に伴うせん断剛性率の増加は,間隙比変化のみでは説明できず,配位数の増加傾向と符合することが明らかとなった.