2015 年 71 巻 3 号 p. I_211-I_216
セメントコンクリート再生路盤材からは六価クロムが溶出する可能性があるため,溶出の確認が行われるようになっている.これに伴い,六価クロム溶出低減技術も開発されるようになっているが,還元物質を用いる対策の場合,JISの分析法を用いることができず,評価が難しいのが現状である.本研究では,独自に開発した還元物質共存下でも容易に六価クロムを分析できる方法を用いて,自然由来の物質や入手が容易な物質の中から,還元効果が期待できる物質を選定し,六価クロムの溶出低減効果を検討した.その結果,比較的入手が容易な一部の果汁や還元糖の中に六価クロム溶出低減効果が高いものがあることを把握した.