土木学会論文集E1(舗装工学)
Online ISSN : 2185-6559
ISSN-L : 2185-6559
舗装工学論文集第24巻
車載式塩分濃度センサーを用いた路面水膜厚測定装置の開発
藤本 明宏山田 忠幸大皿 和正奥野 遼太郎寺崎 寛章
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2019 年 75 巻 2 号 p. I_1-I_8

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抄録

 本研究では,車載式塩分濃度センサーを利用してタイヤによって飛散した水分から路面水膜厚を測定する装置を開発し,走行試験を通してその測定精度を検証した.得られた知見を以下に示す.(1)車内からの供給水とタイヤからの飛散水との混合塩分濃度を測定する装置を開発し,路面上の塩分濃度と混合塩分濃度から飛散水の重量を導く理論を提案した.(2)路面水膜厚は飛散水重量と累乗関係にあった.同じ飛散水重量の場合,走行速度が速い方が路面水膜厚は薄い.これらの関係により,飛散水重量と走行速度から路面水膜厚の算出が可能になった.(3)本装置は路面凍結問題に必要となる0.1mmオーダーの精度で路面水膜厚を計測できる可能性を有する.

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© 2019 公益社団法人 土木学会
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