2020 年 76 巻 2 号 p. I_297-I_304
アスファルト安定処理路盤材料に含まれるアスファルト乳剤の添加量が粘着力c'と液状化抵抗に与える影響について非排水三軸圧縮試験および繰返し三軸試験を実施して把握を試みた.その結果,乳剤添加量を増やすことで粘着力c'は増加し,乳剤添加量17%の時,粘着力はc'=12.0kN/m2と最大値になった.一方,繰返し載荷回数20回で液状化するせん断応力で液状化抵抗を規定する液状化強度比RL20を用いて評価した場合,乳剤添加量10%の時RL20=0.27となり,これ以上添加量を増やしても液状化強度比RL20に変化は認められなかった.ただし,載荷するせん断応力が小さい場合においては,乳剤添加量の増加にともない液状化抵抗は増加する結果となった.