2020 年 76 巻 2 号 p. I_305-I_313
バラスト軌道の保守コスト削減のため,既設線省力化軌道が開発されたが,軟弱地盤上に敷設された一部の既設線省力化軌道では,供用数年で修繕が必要な状態となり,保守に苦慮している現状がある.そこで,本研究では新たに敷設する既設線省力化軌道を対象とした路盤改良工法を開発するため,実物大軌道模型を用いた繰返し載荷試験を行い,路盤改良後の既設線省力化軌道の変形特性を評価した.その結果,実物大軌道模型に用いた路床土の繰返し三軸圧縮試験により,路盤改良を適用した場合の既設線省力化軌道の塑性沈下を推定できることがわかった.さらに,路盤改良を適用した場合のてん充道床に生じる応力の低減効果を確認した.