土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
地震工学論文集第31巻
高振動数で起振可能なアクチュエータを用いた損傷の有無と位置の推定に関する検討
古川 愛子小野 達也大塚 久哲
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 66 巻 1 号 p. 224-232

詳細
抄録
本研究では,数キロヘルツの高振動数で構造物を起振することのできるアクチュエータを用いた振動実験によって,損傷の有無の検出と損傷位置の推定をする方法について検討を行った.損傷を検出する指標として,起振振動数におけるフーリエ振幅を用いた.理論,実験,数値計算を通した検討により,振動形状の山となる位置に損傷が存在する場合,フーリエ振幅が変化し易いことがわかった.様々な振動数で起振すれば,損傷がある場合はいずれかの振動数に対して損傷位置が振動形状の山となり,フーリエ振幅に有意な差が見られ,損傷の存在を検出できることがわかった.また,フーリエ振幅に有意な差が見られるいずれの振動数でも振幅の山となっている地点に損傷がある可能性が高いと考えられ,損傷位置の推定に利用できる可能性のあることがわかった.
著者関連情報
© 2010 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top