抄録
橋梁断面部位毎の腐食状態は,橋梁断面周りの風速分布,湿度,および雨がかり等による水洗い等の影響を受ける.このうち,風により運ばれ橋に付着する塩分は,橋の腐食状態を左右する重要な要素である.本研究では,海塩を想定した微粒子を飛散させ,橋梁断面模型に付着させる風洞実験を実施し,その結果を実橋観測結果,および可視化実験結果と比較した.その結果,実橋での塩分付着特性を微粒子の付着風洞実験で概ね評価できる可能性があることが分かった.本研究を,部分防食により鋼橋の腐食耐久性を向上させる手段としての第一歩と考えている.