土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
和文論文
地震時におけるLNG地下タンク躯体の耐荷機構
原田 光男鬼束 俊一山谷 敦松尾 豊史
著者情報
ジャーナル フリー

2011 年 67 巻 3 号 p. 517-529

詳細
抄録

 本研究では,地震の作用を受けるLNG地下タンク躯体の耐荷機構を明らかにするため,実機タンク躯体を模擬した縮尺模型を用いて正負交番多方向水平載荷実験を行った.その結果,変位方向と平行となるウェブにおいてひび割れたコンクリートが圧縮ストラットを形成し,卓越断面力である面内せん断力に抵抗すること,最終的にはウェブ中腹部にひずみの局所化領域を形成し,応力の伝達が阻害され軟化に至ることが分かった.また,これらの現象を,材料の非線形性を考慮した3次元FEM解析によって精度良く再現できることを確認するとともに,コンクリートの主圧縮ひずみを1つの指標として変形性能を評価できることを示した.

著者関連情報
© 2011 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top