土木学会論文集A1(構造・地震工学)
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和文論文
腐食環境センサ計測に基づく耐候性鋼材の腐食量推定法
田辺 篤史佐々木 栄一三木 千壽
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2013 年 69 巻 2 号 p. 275-282

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抄録

 暴露試験結果の分析により,腐食パラメータBsは局所腐食環境指数のZ値と強い相関があると判明した.しかし,Z値はその算出に多数の計測が要求されるためコストが問題となっている.そこで,Z値に代わるものとして,環境の腐食性をACM型腐食環境センサで計測し,その結果を耐候性鋼材腐食量推定へ適用する方法について検討を行った.センサ特性を把握し,評価方法の検討・検証を行った上で,暴露試験結果データを用いて腐食量推定式の構築を試みた.その結果,ACM型腐食環境センサへの気温の影響は小さく,気温が及ぼす効果は別途考慮する必要があること,年間ACM電気量の対数とBsの相関が高いことが判明した.得られた知見をもとに,ACM型腐食環境センサを利用した腐食環境計測データから耐候性鋼材の腐食速度を推定する手法を提案した.

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© 2013 公益社団法人 土木学会
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