高密度地震応答計測システムを有する横浜ベイブリッジでは,2011年3月11日東北地方太平洋沖地震M
w9.0の本震と余震による周辺地盤の地震動と地震応答の記録が収録された.本論文はその記録を多面的に解析し1) 主桁の振動は橋軸直角方向の応答が卓越した(最大応答変位62cm),2) 橋軸方向の主桁と主塔および端部橋脚の応答記録から,主塔と端部橋脚位置のリンク支承が所要の免震性能を発揮した,3) 主塔と端部橋脚のウィンド沓は橋軸直角方向に衝突していた形跡がある,4) 本震時の大振幅応答時には,主桁の橋軸直角方向水平たわみ1次モードや主桁の鉛直方向たわみ1次モードの固有振動数が変化しただけでなく,それぞれのモード形において,小振幅時には見られない連成挙動が同定されたことを明らかにしている.
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