2013 年 69 巻 3 号 p. 572-585
本研究では橋梁に作用する津波外力の発生メカニズムを解明し,津波外力の低減方法を検討することを目的として,4主桁断面模型を用いて橋桁に作用する圧力を実験により計測した.津波作用直後に上流側の床版張出し部に津波が作用することで,上向きの津波外力と,上流側が持ち上がる向きの流力モーメントが作用し,その後,模型上面に流れ込む流れにより,下向きの津波外力が作用することが分かった.次に,床版張出し部に津波が作用しないように鉛直および三角形の流れ制御板を取り付けたときの津波外力を調べた.鉛直に流れ制御板を取り付けた場合は上向きの津波外力を,三角形の流れ制御板を取り付けた場合は水平方向の津波外力を低減させる効果があることがわかった.