2013 年 69 巻 4 号 p. I_1002-I_1012
近年,我が国では多くの地震が発生し,多くの犠牲者が発生した.地域住民の地震あるいは津波に対するリスク認知が不十分なために被害が拡大したと言われ,多くの地域ではそれらを教訓に自主防災活動に取り組み始めた.しかし,地域におけるリスク認知度に大きな個人差があり,活動の弊害になっていることも事実である.本研究では,2007年能登半島地震を経験した輪島市臨港地域周辺の住民を対象としたアンケート調査を実施し,地域住民の地震津波災害に関する意識を把握し,防災リスクマネジメント研究の1つである防災リスクコミュニケーション研究の基礎的資料とすることを目的とする.