2013 年 69 巻 4 号 p. I_539-I_548
通信管路設備は,地下に布設するケーブルを効率的に運用・保守するだけでなく,地震時にはケーブルに作用する外力を低減する性能が求められる.管路設備の耐震性能を効率よく向上させるには,通信用地下ケーブルの耐震性能の把握が不可欠であり,収容物であるケーブルの限界状態に応じた性能設計が必要とされる.本研究は,管路設備が地震外力により破損した状態を想定して,収容した地下通信ケーブルに外力を与え,ケーブルの修復限界である張力と屈曲角の関係を明確にした.さらに修復限界の考え方に基づいて地震時の管路の変形を通信サービスに影響を与えないレベルに低減する対策技術の事例について整理した.