2013 年 69 巻 4 号 p. I_790-I_797
東北地方太平洋沖地震により被害を受けた鉄筋コンクリートラーメン高架橋の柱部材について,被災状況を調査し,被害分析を行った.被害調査では標準設計で設計された耐震性能が同程度の高架橋が連続する地区を対象とし,当該地震により被害を受けた高架橋柱の損傷度や損傷部位について着目した.調査の結果,損傷が柱上部の特定の位置に発生することがわかった.また,損傷状況を踏まえて,被災した高架橋を対象とした再現解析を実施し,損傷の伸展過程についての推察ならびに地震による作用の推定を行った.