土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
地震工学論文集第32巻(論文)
言語解析を用いた東北地方太平洋沖地震による津波からの避難実態分析―宮城県気仙沼市の被災者を対象として―
藤生 慎石川 哲也高田 和幸
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 69 巻 4 号 p. I_798-I_806

詳細
抄録

 宮城県気仙沼市は東北地方太平洋沖地震で甚大な被害を受けた.気仙沼市は三陸海岸に位置しリアス海岸であったために比較的津波からの避難がしやすい地形であると考えられる.しかし,1,305人の死者・行方不明者が発生した.津波避難者がどのような心理状態で避難行動を行ったのか明らかにされていない.そこで本研究ではヒアリングデータを用いて言語解析を行い,アンケート調査ではわからない津波避難者の心理状態を明らかにすることを目的とした.ヒアリングデータを用いて共起分析をした結果,徒歩による避難を行った者と自動車による避難を行った者で心理状態が異なることが明らかとなった.

著者関連情報
© 2013 公益社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top