抄録
限られた資源の中,適切な橋梁維持管理を実現するうえでまず重要となるのは,橋梁にどのような荷重が作用し,どのような応答を示すのかを把握することである.特に都市部の橋梁では,以前より過積載車両の通行が問題となっており,疲労が重大な損傷となる鋼橋では,活荷重状態を把握することは極めて重要である.本研究では,重量車両特性を把握するためのWeigh-in-Motionを含むリアルタイム全自動処理機能を有する光ファイバセンサを用いたモニタリングシステムを開発し,首都高速道路の橋梁に適用した.そして,5年間にわたる長期継続的モニタリングを実施し,短期的,長期的に変動する荷重状態およびその応答について分析した.