抄録
GFRPは長期間の屋外環境への暴露で,繊維/樹脂界面の付着の劣化が発生し,強度低下につながる場合がある.表面保護塗膜はこのような力学物性低下を抑制する効果を有することが既に知られているが,そのメカニズムは十分に解明されていない.本研究では,塗膜を有するGFRP引抜成形材の暴露試験を10年間行い,回収供試体について,外観・力学性能調査により塗装の保護効果を確認するとともに,吸水性試験により塗膜の遮水効果と,塗膜下の日射量測定により塗膜の遮光効果を調べ,供試体の劣化状況との比較検討を行った.その結果,塗膜は水の内部への浸透抑制に対して大きな効果を有すること,塗膜による日射量の遮光効果については,塗膜下における日射量が無塗装の場合に比べて1/3.03程度であるとの計測結果を示した.