抄録
簡易な振動モニタリングによる膨大な既設鉄道橋の効率的な維持管理の実現には,簡易な測定に基づく構造性能評価が重要である.本研究では,梁動力学モデルを援用し,列車走行時のコンクリート橋の単点加速度から,橋梁パラメータに加え設計性能指標である列車走行時の変位や衝撃係数を推計するMCMC法に基づいた逆解析法,および既存同定法を援用した簡易評価法を提案した.数値実験により,提案逆解析はFFT法等の既存同定法と比べ橋梁パラメータの推計精度が高く,車両との相互作用が存在する場合でも最大変位を誤差2%程度で推計できることを示した.さらに,実列車走行試験により,提案逆解析法は実橋梁でも最大変位を-3%から+6%で精度良く推計できることを実証的に示した.