抄録
急速な地球環境変化は、水温上昇や海洋酸性化によるサンゴの死滅、海生哺乳類のエコーロケーションなど多岐にわたって影響を及ぼしている。なかでも近年問題となっているのが「磯焼け」と呼ばれる現象で、大きな要因とされているのは大量発生したウニ類が海藻類を食べつくす「食害」である。従来は漁師や海女によってウニなどの食害原因とされる生物を採捕し海の環境を適正に保つよう資源管理を行ってきた。しかし、漁業者の減少や食害の拡大などさまざまな課題があった。
そこで、本研究では既存の水中ロボットにも搭載可能かつ取り扱いが容易な水中底生生物(ベントス)採捕用のシステムを新たに開発した。さらに、人材不足の問題を解決すべく水産高校と共同で運用方法や操作性についても検証を行った。