抄録
本研究では,2011年東北地方太平洋沖地震の際に支承部に被害を受けた既設免震橋を対象として,損傷要因を分析することを目的に再現解析を行った.対象橋梁はランプ部と本線から構成されており,ランプ部では免震支承に亀裂が生じ,本線では支承のサイドブロックを固定するボルトの抜け出しや破断が生じていた.再現解析では,近傍で観測された地震動に加え,余震観測記録に基づいて架橋地点の地盤特性を考慮して作成された地震動も用いて試算を行った.解析の結果,ランプ部の支承に大きなせん断力に加えて上揚力が作用していること,本線のサイドブロックの転倒モーメントによりボルトに大きな引抜力が生じることが確認でき,これらが被害を生じた一因であると考えられた.