2017 年 73 巻 1 号 p. 126-145
国内外の公表されている資料から鋼橋の疲労損傷と補修事例を約200事例集め,インターネット上のデータベースとして構築し,公開した.プラットフォームとしてWiki型コンテンツ管理システムを採用することで,Wikipediaのように利用者がWebブラウザを使って閲覧や投稿が可能なデータベースとした.また収録した事例について,損傷原因による分類,損傷原因と補修方法の組合せの分布,損傷原因別の損傷発見までの供用年数と損傷事例数との関係,損傷レベルによる分類,溶接の不具合の種類と事例数について分析を行った.本稿では,まず,データベースの内容を紹介し,次に分析を行った結果を示す.