抄録
平成28年(2016年)熊本地震前震および本震において,九州自動車道御船ICでは周辺に比べて大きな地動速度が観測された.本研究では御船ICにおいて大きな地動速度が観測された原因を分析することを目的とし,常時微動観測による地盤構造の調査と,御船ICにおける熊本地震の前震および本震記録の再現解析を行った.常時微動観測の結果,御船ICにおいて推定される地盤構造が周辺観測点と異なることが確認された.推定された地盤構造を用いて嘉島町役場の観測記録から御船ICの波形を求めたところ,観測記録を良好に再現した.この結果から,熊本地震の前震および本震において観測された大きな地動速度の原因の一つとして,御船ICの地盤による地震波の増幅が考えられる.