抄録
ガスや水道などの埋設管の地震応答解析において構造物の挙動を支配する管軸方向の地盤ばねは,埋設管の静的載荷実験に基づいた単純なクーロン摩擦が用いられている.本研究では,速度依存性を考慮した管軸方向地盤ばねの導入に向けて,先行研究で行った振動台を用いた管の引き抜き実験に追加実験を行い,管の引き抜き速度の他に,地盤材料や埋設深をパラメータにして地盤摩擦力特性を明らかにした.その結果,低速による引き抜きの場合,地盤や管種による差異はなく,摩擦係数は0.4~0.6になった.低含水粘性土では正の速度依存性が見られ,管種や上載圧に関係なく,最大せん断応力は低速の場合に対して1.2~1.4倍大きくなった.一方,低含水砂質土では正の速度依存性は生じなかった.