土木学会論文集A1(構造・地震工学)
Online ISSN : 2185-4653
ISSN-L : 2185-4653
地震工学論文集第37巻(論文)
SPH-DEM法に基づく石積み擁壁の引き抜き模型実験に対する数値シミュレーション
伊吹 竜一小野 祐輔酒井 久和高柳 剛湯浅 友輝池田 勇司
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2018 年 74 巻 4 号 p. I_608-I_616

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抄録

 石積み擁壁は地震に対して非常に脆弱な構造物であり,これまでに多くの被害が報告されている.そのため,石積み擁壁の崩壊メカニズムを解明し,適切な安全性評価と対策を行うことが求められている.本研究では,石積み擁壁に対する地震時安定性評価手法の確立を目的とし,SPH(Smoothed Particle Hydro-dynamics)法と個別要素法(Distinct Element Method)を組み合わせたSPH-DEM法の適用性を検討した.
 鉄道総合技術研究所で行われた引き抜き崩壊実験を対象とした再現解析を試みた結果,解析の三次元化や摩擦力の過大評価といった課題が残されたが,引き抜き荷重の最大値や石積み擁壁の最終残留変形形状をほぼ再現することができた.

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© 2018 公益社団法人 土木学会
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