2019 年 75 巻 4 号 p. I_591-I_601
本論文は,鉄筋コンクリート橋脚の高性能化を図るために,レベル2地震相当の強震動が作用して損傷しても修復可能な新たな橋脚のコンセプトを提案する.新型鉄筋コンクリート橋脚と従来型鉄筋コンクリート橋脚に対して正負交番載荷実験を行い,基本的な耐震性能を比較することで,新型橋脚の実橋梁への適用性を検討した.新型橋脚は,大変形を受けてもコア中心部コンクリートの崩壊を防ぎ,従来型橋脚に比べ残留変形が小さかった.また,新型橋脚の終局時に生じた残留変形は修復できるほど小さくはなかったが,提案コンセプトに改良を加え,さらに残留変形を低減できれば,損傷部の修復は可能であり,地震損傷後に速やかに復旧できる可能性を示した.