2020 年 76 巻 4 号 p. I_301-I_309
本研究では,骨格曲線にある程度の靭性と負勾配を有する構造物に対して,終局後の荷重低下領域での動的安定性に関する理論的な検討を行った.その際,理論的検討としてCaugheyにより導出された方法を用いた.これは運動方程式に関して定常応答を仮定することで,入力と応答の関係式である周波数応答関数を導出し,更に非線形振動特有の運動方程式の解が不安定となる条件を2つ導出する方法である.本研究での検討の結果,構造物が荷重低下領域で安定した定常応答をする範囲は,骨格曲線の靭性と荷重低下時の剛性により決定されることが分かった,また,靭性と荷重低下時の剛性に関してパラメトリックスタディを行ったところ,靭性が過大の場合,荷重低下領域での動的安定性が確保できない可能性が示唆された.