2020 年 76 巻 4 号 p. I_430-I_440
2011年東北地方太平洋沖地震では,組積構造の盛土式乗降場が崩壊,変位する等の被害が発生している.これらの盛土式乗降場が崩壊した際,列車の安全性に影響を及ぼす.そこで,組積構造の盛土式乗降場に,大規模地震動が作用した際の崩壊,変形形態の検証と,筆者らが提案する補強方法の有効性を検証することを目的として,無補強時および補強時の組積構造の盛土式乗降場の解析的検討を実施した.解析手法として,ブロックの散乱,背面盛土の大変形を考慮できるMaterial Point Methodを用いた模型実験の再現解析とL2地震動を作用させた解析を実施した結果,無補強時の盛土式乗降場の崩壊,変形形態を再現可能であること,盛土式乗降場の崩壊,変位を抑制する上で,提案する補強方法は有効であることを確認した.