2020 年 76 巻 4 号 p. I_596-I_609
著者は,既往の研究において,控え直杭式矢板岸壁の耐震性能を精度よく簡易に評価できる耐震性能照査法の提案を行っている.提案した簡易耐震性能照査法は残留変位量,部材断面力を精度よく評価できるものの,矢板に作用させる地震時土圧の評価方法が課題として残されていた.本研究は,地震時土圧として標準的な物部岡部土圧を用いながら,矢板壁に作用する土圧合力を精度よく評価するための土圧用震度の算出方法について検討を行うものである.土圧用震度を1次元地震応答解析結果の地表面加速度時刻歴,岸壁の壁高,矢板と控え杭間の距離を指標として求める方法について提案を行い,妥当性について検証を行った.