2021 年 77 巻 3 号 p. 527-541
地震作用,地盤変位の増大による地盤の塑性化と,これに伴う地盤-構造物の相互作用の変化を適切に考慮可能な開削トンネルのプッシュオーバー解析法を提案した.提案法では,各ステップで地盤の固有振動モードを把握することで,各変位状態における地震作用分布と相互作用ばね剛性を評価し,これを用いた地盤-構造物系の静的非線形解析を実施する.提案法によって得られる地震作用・相互作用ばね剛性と,動的解析で評価したそれらの結果を比較することで,提案法の妥当性を確認した.また,提案法による開削トンネルのプッシュオーバー解析により,一度の静的非線形解析で微小変位から大変位まで幅広い領域で開削トンネルの損傷状態と破壊形態が適切に評価できることが確認でき,提案法は開削トンネルの耐震設計時の解析手法としての活用が期待される.