2021 年 77 巻 4 号 p. I_321-I_336
2016年10月21日,鳥取県中部を震源とするMJMA 6.6の地震が発生し,倉吉市,北栄町,湯梨浜町で最大震度6弱を記録した.建物被害が限られた地域に集中していたため,被害地域周辺で微動探査を行い,既往研究成果と統合した地盤構造推定および地盤震動特性の把握を通じて被害との関連を検討した.微動解析よりVs=200m/s以下の低速度層が全地点で推定され,日本海沿岸の平野部から内陸部へと層厚が薄くなる傾向がみられた.地震動解析からVs=700m/s以上の深部地盤構造が北栄町西部と東部で大きく異なることがわかったが,これらに基づく1次元地盤増幅率では建物被害分布との関連が説明できない.被害は堆積層厚が急激に変化する領域で生じており,2次元あるいは3次元的な地盤構造の変化に起因することが示唆される.