2022 年 78 巻 1 号 p. 156-168
気象要素をはじめとする各種の物性値あるいは経済や金融に関するデータの時系列には,ある時間帯で大きな変動が続いたり,別の時間帯では小幅な変動が持続するといったクラスタリングがあり,これは分散不均一性とよばれる.さらに,各種データの最大値や最小値などの極値の時系列は分散不均一性に加えて非対称な変動を含むケースが多く,その分析はより一層難しい.そこで本研究においては,分散不均一性と非対称変動の両方を有するデータとして日最大風速に着目し,その分散の変化をBox-Cox変換を経由したARCH(1)モデルを用いて推定する.本手法を各地の気象台等において観測された日最大風速のデータに適用し,本手法の適合性を検討するとともに日最大風速の分散不均一性について考察する.