2022 年 78 巻 4 号 p. I_198-I_205
液状化が発生すると土骨格の剛性が低下し,土粒子と間隙水が混ざった泥水のような挙動を示すようになる.本研究では,内部侵食と同様の力学的プロセスを仮定した地盤の固体から流体への相変化の表現を定式化し,運動量の保存を含む支配方程式を導いた.提案手法は,仮想的な状況下ではNavier-Stokes方程式に帰着できることを確認した.また,提案手法を用いて一次元モデルの数値解析,及び遠心場振動実験の再現解析を行った.その結果,提案手法は固相と液相の双方を矛盾なく解析できるとともに,相変化を自然に表現できることを示した.