2022 年 78 巻 4 号 p. I_383-I_392
橋梁添架部の添架管として用いられる水道用溶接鋼管に替わり,「溶接鋼管と同等以上の継手強度」を備え,作業者の溶接技量に依存すること無く,簡単且つ確実に接続可能なメカニカル形式の耐震性鋼管継手を著者らは既報で開発し,継手の引張性能を検証した.添架管継手の耐震性照査手法が確立されていないことを踏まえ,本研究では添架管継手の耐震性能を整理した上で,現行基準を援用して添架管継手の応答値算定方法(静的計算)を提案した.さらに,添架管が布設されている種々の既設橋梁を対象にして,橋梁と添架管とを梁ばね要素でモデル化して動的解析を実施し,継手の静的応答値算定方法の妥当性を確認した.その上で,開発した耐震性鋼管継手に耐震性能があることを確認した.