土木学会論文集F6(安全問題)
Online ISSN : 2185-6621
ISSN-L : 2185-6621
特集号(招待論文)
日英比較に基づく建設工事の労働安全衛生マネジメント等の検討
豊澤 康男大幢 勝利吉川 直孝
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 71 巻 2 号 p. I_1-I_12

詳細
抄録
 「リスクアセスメントの努力義務化」が,平成18年の改正労働安全衛生法の施行で明確にされ,建設業においても導入が進んでいる.しかしながら,最近,災害発生数の減少傾向にかげりが見られるのが現状である.国際的に見ると日本は労働災害の少ない国であるが,例えば,建設労働者10万人当たりの死亡災害数で比較すると,日本は英国の約3倍の災害が発生している.なぜ,日本では「リスクアセスメントの努力義務化」などの効果が顕著に見られていないのか?本研究では,英国での建設安全衛生関係者からの聞き取り調査等に基づき,英国と日本との建設工事の実態,リスクマネジメントを含む法体系や制度等の違いを明らかにし,日本における建設工事の安全衛生等の今後の方向について検討した.
著者関連情報
© 2015 公益社団法人 土木学会
次の記事
feedback
Top