2015 年 71 巻 2 号 p. I_161-I_168
東日本大震災以降,防災教育が各地で盛んに実践されている.防災教育の内容が児童から家庭へ,さらに地域へ波及する過程について継続的な調査による検証が求められる.本研究では活動への参画とアンケート調査によって,小学校における防災教育活動を地域に展開するための要点や課題について考察した.その結果,防災教育活動を地域に展開する地域役員が初期の段階から関わること,WebGISによる学習支援や住民意識調査などを通じた大学やNPOによる支援,大学・NPOと地域が防災教育の場を通じて情報共有できたこと,などが要点であると指摘できた.