土木学会論文集F6(安全問題)
Online ISSN : 2185-6621
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特集号(和文論文)
労働安全衛生規則第40条第3項における運用性に関する一考察
山田 貴久
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2017 年 73 巻 2 号 p. I_35-I_42

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抄録

 労働安全衛生規則第40条第3項は,十分な知識及び技能を有していると認められる者については,当該事項に関する教育を省略することができるとされているが実際に十分な知識及び技能を有しているのだろうか.特に三大災害の一つである墜落転落に関する職長及び足場組立て等作業主任者の事例を基に検討した.その結果,職長業務のうち増加傾向にある職務内容はa)自主検査b)実際の作業c)作業の指揮・監督であった.規則第40条第3項による職長の任命割合及び能力向上教育受講割合は,毎年10%を超え上記規則第3項により選任された職長はRA(リスクアセスメント)に関する十分な知識及び技法を持ち合わせていないことがわかった.また,能力向上教育受講割合は,職長の場合皆無に等しく足場組立て等作業主任者の場合は昨年度から受講済者を発見できるようになったという程度であるから能力向上教育を受講させるための施策を推進する必要があると考えられる.したがって,さらにリスク低減対策を実施していくためには労働安全衛生法第14条,60条及び規則第40条第3項を改正し,作業実態に合わせた足場の組立て等作業主任者技能講習規程に改正する必要があると考えられる.

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