抄録
本研究は,香川県内企業の防災対策と事業継続計画の取り組み状況,2016年4月に発生した熊本地震による影響をアンケート調査により明らかにした.結果,事業継続対策の取り組みに進展が見られるものの計画策定内容は未だ十分なものでなく,あらためて事業継続計画の基本的な考え方等についての啓発の必要性が明らかとなった.
調査は,2008年9月,2012年2月の継続調査であり,経年変化とともに全国的なトレンドとの比較を行った.加えて,2011年3月に発生した東日本大震災と熊本地震の影響を比較することにより,狭域被害となる直下型地震と広域被害の海溝型地震による災害形態の影響と産業別事前復興の必要性について考察した.